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ネガティブさを利用する -ポジティブシンキングの作り方03-

後ろ向きさネガティブを危機管理能力と捉えれば、生存に必要な機能でもあり、病気や怪我の予防にも役立つともいえます。

ただ、気分まで暗くなっては貴重な人生の時間がもったいないですし、希死念慮にまで達すれば逆に生存に危険が及ぶことにもなりかねません。
実際、幸福ウェルビーイングの構成要素にはポジティブ感情が含まれており、後ろ向きさは幸福からも遠ざかることが示唆されています。

とはいえ、人には後ろ向きなところがあるのも事実。
今回はそんな後ろ向きさネガティブ前向きポジティブに変換する方法をご紹介します。

ネガティブさを利用してポジティブになる

ネガティブな考えを特定する

まず、ネガティブだと思われる考えや気持ちを1つ選びます。
試しに、「貧乏は嫌だ」という考えを例に実施してみます。

主語を反転する

ネガティブな考えを思い浮かべたら、その中の一単語の反対語や対義語を思い浮かべます
先の例ですと、「貧乏」を反対語にして「金持ち」にします。

このとき、なるべくお互いに重なるところのない、対概念を創出するようにします。
どうしても思い浮かばなければ、否定語をつけて代用しても構いません(貧乏なら「貧乏でない」)

反転した語の否定的側面を考え出す

反対語・対義語に対して、否定的な考えやイメージをなるべく多く挙げます
「金持ち」であれば、「高慢」「尊大」「1円を笑う」「金で人の心が動かせると思っている」「親しい人も金目当てに変貌する」といったように、です。

持ち前のネガティブさを利用して、あらん限りの想像を巡らせます。

元の語の肯定的側面に気づく

否定的な考えやイメージの中から、反転させて元の単語に該当させても違和感の少ないものを探します。
「尊大→謙虚(貧乏な人は謙虚)」、「1円を笑う→真摯に節制する(貧乏な人は真摯に向き合う)」などです。

こうすることで、ネガティブな考えやイメージしかなかった考え(「貧乏は嫌だ」)に、ポジティブな側面もある(「金持ちにはない謙虚さや真摯さがある」)ことに気づけます。

ポジティブは一日にしてならず

ポジティブな意見を言う人は、常にポジティブな気持ちでいたり、即座にポジティブに着想できたりしているように見えますが、そういうわけでもありません。
元々ポジティブだったのにストレス関連障害によってネガティブになった人たちを治療し、再びポジティブになってから話を聞くと、普段からネガティブな考えに襲われることもあれば、ポジティブな考えが浮かばないこともあるそうです。

ここで挙げたような思考法も、元々はポジティブだった人の治療を成功させてきた中で、筆者が伺ったものです。
ポジティブな人は、この工程を素早く広範に行い、その場その場で適した考えを即座に出すようにしています。

つまり、ポジティブシンキングはスキルであり、新たに習得することも咄嗟に出せるよう訓練することもできるということです。

教わったからといってすぐに三角関数や微積分ができないように、ポジティブシンキングもまた訓練しなければできるようにはなりません。
一人で訓練するのに挫けそうという方、適応障害PTSDに阻まれてポジティブに考えられない方は、ぜひ一度当オフィスにご相談ください。

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